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キッシンジャー元米国務長官が死去、米中国交正常化に貢献

ロイター / 2023年11月30日 13時3分

 11月29日、米ニクソン政権とフォード政権で国務長官などを務めたヘンリー・キッシンジャー氏(写真)が、コネティカット州の自宅で死去した。写真は北京で2012年1月撮影(2023年 ロイター/David Gray)

[ワシントン 29日 ロイター] - 米ニクソン政権とフォード政権で国務長官などを務めたヘンリー・キッシンジャー氏が29日、コネティカット州の自宅で死去した。100歳だった。同氏が設立したキッシンジャー・アソシエーツが発表した。

同氏は1970年代の米中国交正常化やそのほか国際政治史を動かした出来事で重要な役割を果たした。100歳になってからも精力的に活動し、今年7月に北京を訪問して中国の習近平国家主席と会談した。

死去までの経緯は明らかになっていない。

キッシンジャー氏は23年にドイツでユダヤ系ドイツ人として生まれ、38年に家族と渡米してナチス・ドイツのユダヤ人迫害を逃れた。43年に米国に帰化し、ハーバード大学で学んだ。

ニクソン政権下で国務長官として中国を極秘訪問し、ニクソン氏による歴史的訪中につなげ、米中国交正常化に道を開いた。

同氏はまた、冷戦時代の対ソ連緊張緩和政策の立役者ともなり、政権交代後にフォード氏に同行してロシアのウラジオストクを訪問、首脳会談で戦略兵器制限交渉の枠組みで合意がまとまった。

また、イスラエルとアラブ諸国の対立激化を受けて双方を行き来する「シャトル外交」を展開。イスラエルとシリア間でゴラン高原における兵力引き離し協定を成立させ、シャトル外交という表現が使われるきっかけにもなった。

ベトナム戦争のパリ和平協定もまとめ、73年にノーベル平和賞を受賞。辞退したベトナムのレ・ドゥク・ト氏との共同受賞だったが、ノーベル賞委員会の2人のメンバーが異論を唱えて辞任するなど、大きな論争を呼んだ。

公職を退いた後にコンサルティング会社であるキッシンジャー・アソシエーツを設立。このほか、企業の取締役や外交・安全保障関連フォーラムの幹部も務め、メディアにもたびたび登場し、多くの著書を残した。

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