京浜盃 (JpnII) 2024｜特集

「羽田盃へと続く重要な前哨戦」

　今年から始まる３歳ダート三冠路線。２月に行われた雲取賞は１着ブルーサン、２着アマンテビアンコ、３着サントノーレ、４着イーグルノワール、５着フロインフォッサルとなりＪＲＡ勢の５着以内の上位２頭であるブルーサン、アマンテビアンコ、地方勢の上位２頭サントノーレ、フロインフォッサルが羽田盃への優先出走権を手にした。今回の京浜盃も同様のトライアルとなり、特にＪＲＡ勢は力が入るところ。コース適性、ナイターへの対応が鍵になるが、９頭立てでも激戦必至。

　サントノーレは雲取賞で３着。地方馬最先着で羽田盃への優先出走権を手に入れた。移籍緒戦で16頭立ての大外枠ということを考えれば十分に及第点が与えられる内容。大型馬だけに１回使っての上積みは確実で大井コースも２度目。また、機動力があるので最内枠というのもプラスに出るはず。崩れるシーンは考えにくく、本番を前にＪＲＡ勢撃破を期待したい。

　ハビレは新馬戦でアマンテビアンコと０秒３差の２着で、レベルの高い２月のヒヤシンスＳ３着、中１週で阪神のダート1800メートルに遠征した前走で好時計勝ち。今回のメンバーに入っても能力は上位といえる。手替わりでもムルザバエフ騎手なら何の不安もなく、距離短縮も歓迎。地方の力のいる馬場、ナイターなどに戸惑わなければ、まず勝ち負けとみる。

　アンモシエラは１月のブルーバードカップ勝ち。地方の馬場、ナイターなども難なくこなして見事に牡馬を撃破して見せた。勝負強さがあり、鞍上は引き続き坂井瑠星騎手。また、これまで２勝している右回りに替わるのも好材料で、前走と同じ９頭立てなら捌きやすいはず。斤量も１キロ減。後手に回らず流れにさえ乗れれば力を発揮で、ここも重視は当然。

　マッシャーブルムはＪＲＡの新馬戦を勝ち、１戦１勝で地方へ移籍。前走のスターバーストカップを勝利して羽田盃の出走権利を獲得。２戦２勝で底を見せておらず、ひとつ上の兄は先月の阪急杯で２着に入ったアサカラキングと血統面からも注目の存在だ。大型馬だけに転入戦を使っての良化も見込める。このメンバーに入っても何らヒケは取らず、互角以上の期待。

　シークレットキーは前走で小倉のダート1700メートル勝ち。同じ右回りの1700メートルという条件はいいはずで、地方向きの器用さも魅力。また、手替わりも笹川騎手が鞍上というのも間違いなくプラスに作用。ドレフォン産駒で力のいる馬場も良さそうな感じがする。手頃な頭数で好枠も確保。スムーズに運んで能力全開ならあっさり抜け出しのシーンまで。

◎　サントノーレ
〇　ハビレ
▲　アンモシエラ
△　マッシャーブルム
△　シークレットキー

（競馬ブック・木村悟）