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小学校受験に「落ちる子」「受かる子」の決定的差 指導者からみると「一目瞭然の違い」がある

東洋経済オンライン / 2023年12月20日 7時0分

小学校受験でよく出る問題と、どのようなことを見ているのかを紹介します(写真:pearlinheart/PIXTA)

中学受験以降のペーパーテストならば、点数で明白に合否が決まるので、結果に不満の余地があまりありません。しかし、小学校受験の場合は行動観察や面接、絵画などの数値化しにくい分野があるので、どうしたら合格するのかが明確ではありません。ゆえに合否の結果にモヤモヤが残ることがあります。

しかし幼児教室で指導する側に立つと、一目瞭然の差が見えてくる……そう語るのが、井坂敦子さん。受験対応型保育園で園長を務め、小学校受験の個人指導でも実績を挙げてきた人物です。その差はどこから来るものなのか──。「花まる子育てカレッジ」ディレクターである井坂さんの著書『入学後の学力がぐんと伸びる 0~6歳の見守り子育て』より一部抜粋してお届けします。

「輪つなぎ」で入試の評価ポイントが見える

小学校受験でどんな問題が出るのか、ご存じでしょうか。よく出る問題の1つが「輪つなぎ」。クリスマスや誕生日パーティーの飾りつけで使われる、折り紙で作るあれです。たくさんの子どもたちが輪つなぎをする様子を見ると、それだけでその子どもの発達具合や、普段どのような気持ちで工作に取り組んでいるのかがわかります。

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ハサミやのり、折り紙の置き方、輪をつなぐときの手や指の使い方がスムーズか、などから、その子どもが難関私立小学校に合格するかまで、占いのように見立ててしまえるほどです。なぜなら、難関小の入試には「巧緻性」という分野があり、「手先の器用さ」「作業のスムーズさ」「課題に取り組むていねいさ」が評価されるからです。

赤、青、黄色の折り紙を1枚ずつ用意し、それぞれ縦に8等分にハサミで切り、「赤、青、黄色」の順に、輪つなぎしていきます。この折り紙3枚から24個の輪つなぎをするのが5分でできたら、難関私立小学校の合格レベル。初めての子は20分以上かかりますが、3カ月くらい練習をするとほとんどの子どもが7~8分くらいまで短縮できます。

実際に子どもにやってもらうと、いかにそれが幼児にとっては難しいことかがわかります。3色の折り紙はズレないように重ねたままで折って、切ります。折り紙を1枚ずつ切っていては、折って切るだけで5分かかってしまう子もいるでしょう。

8等分に切るため、重なりがズレてしまうと、とても細い短冊になってしまいます。切った折り紙は、それぞれの色ごとにまとめて置いておかないと、輪つなぎのときにスムーズに折り紙を取ることができません。輪にした紙にのりをつけますが、のりが少ないと途中ではがれてしまいますし、のりをつけすぎてもはがれてしまうことがあります。

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