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ありがとうの「サンキューハザード」は乱用注意? 人により伝わらない? スイッチひとつで「感謝」伝える新ランプを試してみた

くるまのニュース / 2023年6月12日 11時10分

後続車などに感謝の意を伝える「サンキューハザード」は、ハザードランプの正しい使用方法ではありませんが、あおり運転が話題になる昨今ではなんらかの形で感謝の意を示したいというユーザーも少なくありません。そうした中で「ありがとうランプ」という商品がありますが、実際に使用してみました。

■「サンキューハザード」に代わる新たな手段?「ありがとうランプ」とは

 いわゆる「サンキューハザード」は、数回点灯させ後続車に感謝の気持ちを伝える行為のことを指します。
 
 厳密にはハザードランプの正しい使用方法ではありませんが、多くのドライバーが常識的なマナーとして行っているものです。
 
 そんな中、ハザードランプに代わる「ありがとうランプ」というものを実際に使ってみました。

 ハザードランプの正式名称は「非常点滅表示灯」で、「ハザード(hazard)」は「危険」という意味です。

 その名の通り、やむを得ない事情で急な減速をする際や路肩などへ停車する際に、後続車や周囲のクルマに危険を知らせるために使用するのが本来の用途です。

 実際には、「サンキューハザード」をしたことによって取り締まりを受ける可能性は低いと思われますが、ハザードランプの本来の使用用途とは異なっていることはまぎれもない事実です。

 本来の用途と異なるハザードランプの使用によって、ドライバー同士で思わぬ事故を招いたり、危険に巻き込まれたりする可能性があるため、「サンキューハザード」を避けたほうが無難と言えます。

 その一方で、SNSでは「前で走行してるクルマ、突然車線変更してくるし、『サンキューハザード』も出さないしマナー悪いな」「譲ったのに『サンキューハザード』もお礼もなかった…」というように、「サンキューハザード」を守るべきマナーと認識しているているユーザーも多いようです。

 近年ではあおり運転が社会問題となっていますが、そのほとんどは些細なことが発端となっていると言われています。

 本来の用途ではないとはいえ、「サンキューハザード」が事実上のマナーとなっている以上、それをしないことであおり運転を引き起こす要因となってしまう可能性も考えられます。

「サンキューハザード」をめぐるこうしたジレンマに対する解決策のひとつとして「ありがとうランプ」という製品が展開されています。

「ありがとうランプ」とは、その名の通り、「ありがとう」などと書かれた文字を視覚的にランプで表すことで、機械的なハザードランプよりもわかりやすく感謝の気持ちを伝えるものです。

 点灯は車内に設置したリモコンで行うことができ、ドライバーが押しやすい位置に貼り付けすることが可能なため、ハザードランプを押すのと同様の感覚で使用できるようになっています。

 道路運送車両法では、車外に向けた照明の明るさについて一定の規制がありますが、「ありがとうランプ」の明るさは300カンデラ以下となるように設計されており、各種法規に適合するように制作されています。

 また、販売会社では「ドライバー同士の円滑なコミュニケーションを促すだけではなく、相手をホッとした気持ちにさせる効果があります」と説明しており、あおり運転防止にも効果的であることをアピールしています。

■「ありがとうランプ」を実際に使用してみた

 では、そんな「ありがとうランプ」は「サンキューハザード」の代わりとなりうるのでしょうか。

 実際に「ありがとうランプ」を使用するためには、自身でクルマに取り付けをする必要があります。

 今回は車体中央部に取り付けましたが、車種によっては後方視界をさまたげる可能性がある点には注意が必要そうです。

 また、車外に取り付けることは想定されておらず、違反となる可能性もあるため絶対にやめましょう。

 文字パネルを設置したあとは、配線コードを設置します。「ありがとうランプ」はアクセサリーソケット(シガーソケット)から給電するため、多くのクルマの場合、センターコンソール付近まで配線する必要があります。

 配線コードは十分な長さがあるため、アクセサリーソケットとつなぐこと自体はそれほど難しくありませんでした。

 ただ、後部座席に頻繁に乗り降りする場合や、シートアレンジを多用する場合などは、邪魔にならないように工夫して配線する必要があると感じます。

 ちなみに、一部モデルのようにラゲッジルームにアクセサリーソケットがあるクルマであれば、配線の手間は最小限に押さえられそうです。

 配線が完了したら、ありがとうランプを使用するうえで重要になるリモコンをドライバーが運転しながらでも押しやすい位置に設置します。

 リモコンは押しやすい位置に配置したいところですが、ダッシュボードの形状によっては、配置場所に苦労することがあるかもしれません。ただ、ステアリング上など運転のさまたげになる可能性がある場所に設置することは絶対に避けましょう。

実際に「ありがとうランプ」を使ってみると?(撮影:Peacock Blue K.K.)実際に「ありがとうランプ」を使ってみると?(撮影:Peacock Blue K.K.)

 実際に公道に出て「ありがとうランプ」を使ってみます。

「ありがとう」の文字を光らせてみたところを後続車の中から確認してみると青い文字をハッキリと確認出来る上に日差しの出ている日中でも問題なく文字は確認出来ました。

「ありがとうランプ」はハザードランプと異なり、リモコンのボタンを押している間のみランプが点灯します。

 消灯状態では後続車などから「ありがとうランプ」はほとんど目立つことはなく、プライバシーガラスを採用しているクルマであれば、外から確認することは難しいレベルです。

 ただ、車間距離にもよりますが、1回から2回光った程度では文字を認識できない可能性もあるため、数秒光らせる必要があると感じました。

※ ※ ※

 とはいえ、従来の「サンキューハザード」や今回の「ありがとうランプ」も、無理な割り込みの免罪符となるものではありません。

 あおり運転や不意の事故を防ぐために最も重要なことは、あくまでも余裕のある運転であることはしっかりと認識をしておく必要がありそうです。

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